年末年始の航空券の高騰や実家でぬくぬくし過ぎたりで2か月が溶けましたが、ついに数々の旅人を挫いてきた南アジアの強敵 (とも) 、インドへと初上陸します。

旅行中に体感で8kgくらい痩せたと思うのですが、そこは食の王国「北海道」。実家でぬくぬく暮らしたら5kgくらいリバウンドしました。

記載内容は2025年1月時点のものです。ご旅行の際は最新の情報も合わせてご確認ください。

目次

【インド共和国(भारत गणराज्य/Republic of India)】

タイムゾーンはGMT+5:30で、日本より3時間半遅れています。

公用語はヒンディー語と英語ですが、ヒンディー語とは異なる言語を公用語としている州も多く存在します。また、英語も独特の訛りのヒングリッシュである場合が多いです。

通貨はインド・ルピー(₹と表記)で、記事中はルピーと記載します。
2025年1月現在のレートは1ルピーが1.7999円ほどですので、60ルピーなら日本での税込み110円の感覚ですね。

電源は220〜240V(50Hz)でコンセントはBタイプ・B3(D)タイプ・BFタイプ・Cタイプ、またはそれらのマルチタイプが一般的で、まれにAタイプにも対応したものもあります。

2025年1月17日 Day.136

インド、先人曰くヤバい・常識ぶっ壊れる・すべての最大公約数がカレーなど、常にエキセントリックなパワーワードと共に語られる国で、数多のブログや動画でもセンセーショナルな煽り文句に彩られています。

はじめてというワクワク感だったものは調べるほどにハラハラへと変わり、当初の「行きたい」という思いより「無事に帰りたい」という思いの方が強くなりながら向かう国。

それが一般的な日本人のインドに対するイメージかと思いますし、私たちも人並み以上にビビり散らかしながらインドへと向かったのです。

インドの入国準備

日本人がインドに入国するには、観光目的であっても事前にビザを取得しておく必要があります。

私たちの住む札幌にはインド大使館はなく(インドに限らず大抵の国の大使館がありません)、今回は空路での入国ということでIndia Visa Onlineからオンラインでe-Tourist Visaの申請を行いました。

申請にあたっては、リュウサイさんのサイト『インド行かへん?』内の記事「インドビザ オンライン申請の書き方 詳細解説」が詳しく、大いに参考にさせていただきました。

渡航日や空路などが固まってすぐに取り掛かったのですが、これがまた入力項目は多く、ブラウザの相性問題やWeb Storageやバリデーションまわりのバグに振り回されてなかなか一筋縄には行きません。

ただ、申請こそ苦労はさせられましたが、意外にも2日で5年マルチのビザが承認されました。25ドル(約3,837円)ですが決済手数料が乗って25.89ドル(約3,974円)でした。

日本からインドへ移動

札幌からインドへのフライトを調べたところ、時期も悪く最安とは行きませんが、直近だとマレーシアのクアラルンプール経由でকলকাতা/Kolkata(以下「コルカタ」)から入るのがマシな感じで、受託手荷物料金込みで54,481円/人でした。

7:20、JR北海道の快速エアポート18号で新千歳空港へと到着。

早朝はマレーシア・タイ路線が出航しますので、国際線ターミナルは帰国するマレー人とタイ人とで混雑していましたが、みなさん笑顔で札幌を楽しめたようで何より。

AirAsia X D7551便

10:10、定刻より30分ほど遅れつつ、インドへの不安感から浮かない顔の私たちを乗せてAirAsiaX D7551便は飛び立ちました。

17:30、8時間20分ほどのフライトで30分遅れを巻き返し、定刻でクアラルンプール国際空港のLCCターミナル(KLIA2)へと着陸。

エアアジアは久しぶりだったのですが、シートピッチが以前より2〜3cmくらい広くなったような……?

さて、同じ航空会社での乗り継ぎならフライスルーで楽だったのですが、今回はトランスファーとなります。荷物を回収していったん入国、チェックインして出国し直す必要があります。

マレーシアではトランスファーの場合でもMalaysia Digital Arrival Card (MDAC)への登録が必要です。事前に登録しておく方がスムースですが、忘れても空港のフリーWi-Fiでその場で登録可能です。

今回、レイオーバーは3時間25分とLCCが相手ではギャンブルにも等しい短さですので、テキパキと進めて行きましょう。

荷物がなかなか出て来ずやきもきさせられましたが、チェックインカウンターが2時間50分前に開いて、すんなりと制限エリアに戻って来られました。LCCだと3時間前にオープンとか言っておきながら2時間前くらいまで開かない事が多いんですよね。

まだ時間に余裕がありますのでTravel Club Loungeに寄ってほっとひと息。喫煙所どころかトイレすらないミニマムなラウンジでしたが、朝から飲まず食わずでしたので十分にありがたかったです。

Travel Club Loungeのミール

21:15、定刻より20分ほど遅れつつ、ゲートや機内へと殺到する乗客に「インド始まったな」と思う私たちを乗せてAirAsia AK065便は飛び立ちました。

22:30、3時間35分ほどのフライトで定刻10分遅れでコルカタのネータージー・スバース・チャンドラ・ボース国際空港へと着陸。

パスポートとビザのETAをプリントしたものを提示してすんなりと入国は完了。

一応、用意はしておいたのですが、今回、クアラルンプールからの搭乗時もインド入国審査時にもインドを出国するチケットの提示は求められませんでした。あとで忘れずにキャンセルしなくては。

さて、到着ロビーに一歩出ると牛は闊歩しているわリキシャーとタクシーの客引きにもみくちゃにされるわ、というのを想像していましたが、そもそもロビー的なものすらなく出口。

外に出て道路を渡った先にはプリペイドタクシーのスタンドやUBERピックアップポイントと、とても整然と落ち着いた様子に完全な肩透かしを食らいます。

ネータージー・スバース・チャンドラ・ボース国際空港

予想外ついでに絶望的だったのが、到着ロビーに期待していたSIM屋・外貨両替・ATMのアテが完全になくなったということ。

道路の向こうにATMがひとつだけありましたが故障中で、ネットもなく現地通貨もなく空港内にも戻れない状況です。

実はイミグレ前後あたりのエリアで外貨両替を目にしたのですが、そういう最初に出くわす両替屋は得てしてレートが悪いので目もくれずスルーしたところ、まさかそこだけとは誰が想像しましょう。

出発フロア側に行ってみても当然ながら搭乗券がないので入ることはできず、入り口を守るセキュリティーに尋ねてみてもATMは外のアレだとの回答。

それが故障している旨を伝えると、出発ロビー内にもATMがあるそうで、ひとりだけなら中に入っても良いと融通を利かせてくれました。

希望が繋がったかと思いきや、そのATMでは私たちのクレジットカードは使えず断念。

そして、右往左往しながらも再び外のATMに目をやると使っている人が!

いつの間にか奇跡の復旧を遂げており、私たちのクレジットカードも使えて、10,000ルピー(約17,999円)までしか下ろせなかったですが、何とか現地通貨を手に入れられました。

SIMは手に入りそうもないので同時にUBERも諦め、20kmほど先の中心部の宿までプリペイドタクシーで1,600ルピー(約2,880円)でした。た、高い……

宿はSunflower Guesthouse、Agodaで2,916円/泊。大きな建物ですが屋上にも出入りができて、立地もメトロが近くて便利でした。

2025年1月18日 Day.137

歩いてみると街並みも綺麗で人々も近代的な服装でメトロ駅に吸い込まれて行きます。ジーンズにブラウスといった若い女性の姿も多く目にしました。

道すがらマイダンという公園を通ってみると、地元の少年野球ならぬ少年クリケットチームが練習していたり、どこから来たのか何組ものヤギ飼いがヤギたちを芝生で放牧していたり、少しだけインドならではの景色が垣間見えました。

ビクトリア・メモリアル

公園を抜けてビクトリア・メモリアルを散策。建物は博物館になっていて、中に入るには500ルピー(約900円)/人ですが、建物には入らず庭園のみなら30ルピー(約54円)/人です。

白大理石が美しい映えスポットで、男性はキメっキメのスカし散らかした写真を、女性はちょっとモデル気取りの写真を際限なく撮りまくっていました。

ビクトリア・メモリアル

帰る道すがら道端チャイをいただいてみます。最近は紙コップに置き換わりつつあるそうですが、イメージ通りの素焼きカップで25ルピー(約45円)でした。

はじめてのチャイ

とても甘いミルクティーなのですが、濃いミルク感と香るジンジャーとほのかなマサラ風味が美味しく、インドでは疲れてきたら「次にチャイ屋さんを見つけたら休憩」という流れが定着しそうです。

サダルストリートでSIMを購入

出かけたついでにサダルストリートへも足を伸ばしてみます。

お目当ては「SIMはアキラ」と日本語の看板を掲げている有名店です。SIM本体と1日あたり1.5GBのインターネットパッケージ4週間分とを合わせて500ルピー(約900円)でした。

プランの説明も丁寧で押し売り感がなく、アクティベートから本体設定と開通確認までしっかりと説明しながら最後まで対応してくれるので、とても安心してお任せできました。

さて、かつてバックパッカー街だったこのサダルストリートですが、今やネットで比較・検討・予約までできてしまう今の時代。バックパッカーがここを目指す理由もなくなり、一般の旅行者もコロナ禍に途絶えたきり戻ってきていない感じでした。

出くわす日本語を話す詐欺師たちは一様に「日本人は減ったかって?少ないどころじゃない誰も来ないよ!」と商売あがったりの様子でボヤいてましたが、被害が減ったなら何より(笑)

2025年1月19日 Day.138

ここ数日間、宿の周辺を散策しながら食べ飲みしてみていますが、チャイは大きめのものが20ルピー(約36円)、小さめのヤツが10ルピー(約18円)か安いところでは6ルピー(約11円)で、どこも意外と素焼きカップは現役でした。

屋台飯だとマサラドーサ(クレープ様のパリパリ生地にジャガイモのスパイス炒めを付け合わせたもの)が40ルピー(約72円)から、チョウメン(ピリ辛焼きそば)やフライドライス(炒飯)が50ルピー(約90円)から、チャパティー(全粒粉の薄焼き生地)は10ルピー(約18円)/枚でダール(豆カレー)が付いてきます。

だいたい50ルピー(約90円)もあれば満足できて、インドは宿がクオリティーに対して割高ですが、飲食費の方はかなり抑えられますね。

何を食べてもカレー味という問題については、和食に対して何を食べても醤油味と言っているようなもので、味のベースがマサラと言うだけで意外とバリエーションは感じられ、しばらく飽きることもなさそうです。

むしろ、ベジ(野菜のみ)でここまで深い味わいと満足感を醸し出せるのかと驚いています。

最後に気になる衛生面ですが、屋台は確かに綺麗とは口が裂けても言えないものの調理時にはビニール手袋をしたり、食器の洗浄こそ道端の野良な蛇口の水ながら料理には浄水を使っていたりと意外と気を付けている感はあります。

もしかすると最近のインドは無敗で終われる時代なのかも?

2025年1月20日 Day.139

コルカタの次は鉄道で行こうと思っていますが、インド鉄道はチケット争奪戦が激しく、先人たちの苦労話も絶えません。

一方、ここコルカタでは外国人専用の窓口で外国人枠のチケットが買えるので、倍率も低く落ち着いてチケットが予約できると言うことで、今日はチケットの手配を済ませておきましょう。

調べてみた感じでは朝イチをオススメする声がある一方で、コルカタはバングラデシュから近く朝イチはバングラデシュ人の旅行客でごった返すというのも見かけたので、ちょっと寄り道して午後イチあたりを狙ってみます。

カーリーガート・カーリー寺院

シヴァの妻の御姿のひとつ(という解釈で良いのでしょうか?)で血と殺戮を好む戦いの女神カーリーを祀るカーリーガート・カーリー寺院では、生きた山羊を斬首してカーリーに生贄として捧げる儀式が執り行われています。

ただ殺すのではなく、寄付をした方へその肉が還元されたり、貧しい方々へ振る舞われたりするので、生贄であると同時に屠畜を兼ねた儀式です。

時間は決まっていませんが、基本的には午前中のみで11時前くらいが多いそうです。

宿の最寄りのPark Street駅からだとKalighat駅までメトロで10分ほど、10ルピー(約18円)。そこから徒歩でさらに10分ほどでした。

寺院内は土足厳禁で靴は無料で預かってもらえるそうですが、得てして返却時に手のひら返しで請求されがちなので、袋に入れて手荷物にしまいました。

土足厳禁というよりも靴という不浄なものを敷地内に入れないことを本質としているのだとするとマナー違反だったかも知れません。

ただ、その横で多くのインド人観光客が土足のままでズカズカ入り込んでいて、係員も注意することさえ諦めていたので、それよりはマシということにしておいてください。

さて、儀式が執り行われるのは、お香の立ちこめる黒く小さな建物です。

今日もすでに何頭かが捧げられたようで、断頭台や床は血に濡れており、少し離れた解体所には精肉となった山羊が吊るされていました。

部屋の外には次の生贄であろう子山羊が繋がれており、時折、心細げな鳴き声を上げています。

生贄となりそうな子山羊

そこでしばらく待ってはみたのですが一向に動きはなく、どうやら本日分は前回までで終了してしまったようで、この子山羊もバックヤードへと連れ戻されて行ってしまいました。

なお、寺院内は撮影禁止なのだそうです。もともと宗教儀式などは軽々しく撮る気はないので、この子山羊1枚だけですが知らずに撮ってしまいました。ごめんなさい。

インド人観光客がそこら中でスマホで撮っていて、なんなら5組くらいから「セルフィー撮ろうぜ」って訳も分からず曖昧な笑顔で写ったし、撮影禁止らしからぬ雰囲気だったので……

コルカタにあるインド鉄道の外国人専用窓口

カーリーガート・カーリー寺院から向かったので、Kalighat駅からEsplanade駅までメトロで10分ほど、15ルピー(約27円)。そこから徒歩でさらに25分ほどでした。

この通りシャッター半開きで営業中にはまったく見えませんが、これが平常運転のようです。

コルカタのインド鉄道外国人専用窓口

持参するべきはパスポートとパスポートのコピーで、あとは予約フォームに記載するために自身の乗りたい列車番号・列車名・区間を事前にIRCTCなどで調べておきましょう。

パスポートのコピーはこの外国人専用窓口の北東(外国人専用窓口を出て道路を渡った右手)にあるコピー屋さんで4ルピー(約8円)/枚で取れます。

インド鉄道外国人専用窓口近くのコピー屋

混雑状況はと言うと、お客さんも4〜5名しかおらずひと安心。早速、係員から予約フォームを貰って記載しながら順番を待ちます。

この係員が意外としっかりしており、入ってきた流れのままにシレッと割り込んで買おうとする人には「座って待ってろ」と退け、順番通りに処理しようとしてくれているのに好感が持てました。

なあなあで受け付けてしまうことが多く、割り込んだもの勝ちになるのもムカつきますし、あまつさえ割り込んだヤツが手にしたのが最後でしたというクソ演出さえも少なくないんですよね……

ともあれ、待ち時間を含めても1時間かからずにチケットが入手できました。

2025年1月21日 Day.140

今日でコルカタは最終日ですので、予備日らしく半日くらいお散歩して、あとはパッキングしたり移動に備えましょう。

ビルラー寺院

Google Mapsによるとちょうど良いバスがあり、系統番号もハッキリと明示されていたので、それを信じてビルラー寺院を見に行ってみました。

Google Mapsの導き通りに行くと停留所らしき人だかりがあり、しばし待っていると確かにその番号のバスがやってきて、乗ってみると確かに辿り着くことができました。停留所を9区間ほどで15ルピー(約30円)/人でした。

ビルラー寺院はコルカタ最大のヒンドゥー寺院で、新しめなので白がとても映える美しい寺院です。

ビルラー寺院の外観
装飾のレリーフ

入場は無料ですが土足厳禁・撮影禁止(ただしスマホは可)で、靴の預かり所は「お気持ち」のようでした。

警備の人が自然な流れで解説しながら案内を始め、写真を撮ってあげるなどと言ってきましたが、最後にチップをせびられそうな気がして早々に適当にあしらってしまったので、これが親切心だったのかどうかは未検証です。

帰路はニューマーケットあたりへ向かうバスがありそうでしたので、それに乗ってマーケットをひやかして帰りました。12ルピー(約22円)/人でした。

コルカタではGoogle Mapsの経路表示で路線バスも含めて問題なく移動できそうでした。

コルカタは「こわくないインド」です

こうしてはじめて降り立ったインドですが、コルカタはいわゆる「ヤバいインド」とはかけ離れた「ゆるインド」な街でした。

住民も良い意味で外国人慣れしていて、無遠慮にジロジロとガン見されることもなく、信号と交通ルールもある程度は機能しており、タクシーやオートリキシャーの勧誘もソフトで一度断るだけで引き下がってくれます。

ゴミはありますが牛とウ○コは少ないですし、いきなり全部乗せMAXなインドに降り立って絶望するよりは、コルカタのような街から入って徐々に距離を詰めてみると、インドとも仲良くなれそうな気がしてきました。