#10 アユタヤ前夜、タイ最古の王朝跡スコータイ
パタヤでの用事も済み、続いてアユタヤよりも古いタイ最古の王朝で有名な世界遺産の町であるスコータイへと向かうことにしました。
記載内容は2024年9月時点のものです。ご旅行の際は最新の情報も合わせてご確認ください。
目次
【タイ王国(ราชอาณาจักรไทย/The Kingdom of Thailand)】
通貨はバーツ(฿と表記)で、記事中はバーツと記載します。
2024年9月現在のレートは1バーツが4.2832円ほどですので、25バーツなら日本での税込み110円の感覚ですね。
2024年9月15日 Day.75
スコータイなど北方面を結ぶバスはバンコク北バスターミナルの発着です。
バンコク北バスターミナルは市内からのアクセスも悪く、過去に使ったこともなく勝手が分かりませんが、ここパタヤからは東バスターミナル以外に北バスターミナル行きの路線もあってバンコクへの戻りついでに辿り着けます。
パタヤからバンコクを経由してスコータイへ移動
宿というかレストランがオープンしないと人がいないので、開店と同時の8:00に宿をチェックアウト。
パタヤ市内からパタヤ北バスターミナルへは、まずはセカンドロードでソンテウに乗り込んだらターミナル21を過ぎてビーチロードへと左折する直前で降りて10バーツ(約43円)/人。
続いて、ドルフィンサークルの東側のノースパタヤロード沿いに待機しているソンテウで北バスターミナルに行ける(行けた?)らしいのですが、前回のコロナ明け直後と一緒で今回もソンテウは居ませんでした。
ノースパタヤロードを通りかかるソンテウに聞いてもパタヤ北バスターミナルには行かないとの回答で(それなら一体どこに行くのかが謎ですが)チャーター金額を提示され、通りがかるソンテウを何台か交渉してみて現地の方が乗り合わせていた1台が40バーツ(約172円)/人でしたので乗り込みました。
先客の現地の方も何の違和感なくその先まで乗って行っていたので平常ルートのような気がしてならないのですが、北バスターミナルを出入りしているソンテウと組合が違ったりテリトリー的な問題とかなんですかね?
8:30過ぎの到着でしたがバスターミナルは空いていて、すぐあとの9:00発のバスのチケットが購入できました。140バーツ(約600円)/人です。
バスは珍しくガソリン給油など寄り道することなく進み、11:00過ぎ、2時間ちょっとでバンコク北バスターミナルへと到着しました。
いったん外に出て向かって右手の39番/40番カウンターでスコータイ行きのバスのチケットを購入。13:40発で376バーツ(約1,611円)/人でした。
バンコク北バスターミナルは巨大で椅子も多く、コンビニやフードコートも入っていて時間は潰しやすい感じ。
なお、ターミナル側のトイレは10バーツ(約43円)/回と高級トイレですがプラットホームにあるトイレは無料でした。プラットホームへ抜ける前に荷物のX線検査があるものの、係員がソフトクリームを食べながら雑談しているだけで稼働していないことも多いのでその隙を狙うか、荷物はターミナル側に置いて(チケット確認もありませんでしたが念の為に)チケットと保険のトイレットペーパーだけを持って行き来すると良いと思います。
バスは4時間半ほど走り、18:10頃にカムペーンペット県に入ったあたりのレストランで休憩停止。
20:50、バスは2時間少々で残り3分の1ほどを走り抜け、バンコクから7時間ほどで新市街のスコータイバスターミナルに到着しました。
ポツンとバスターミナルという感じでトゥクトゥクの勧誘も少なくソフト。田舎のバスターミナルという感じです。
宿はバスターミナルの目の前のRueangsrisiri Guesthouse 2、480バーツ(約2,056円)/泊でした。
2024年9月19日 Day.79
スコータイの遺跡群の見どころとして大きく3つ、新市街から近い順だと西に12kmほどにスコータイ歴史公園、北に55kmほどにシーサッチャナーライ歴史公園、南に78kmほどにカムペーンペット歴史公園があります。
雨季かつ広範囲ということもあって晴れ間に恵まれず、なかなか出歩けない状態が続きましたが、滞在4日目にしてようやく晴れ間に恵まれましたので、宿のレンタルバイクを2台借りてツーリングがてら巡ってみます。スマホホルダーと給電用USBポート付きのHONDA Scoopy 110が24時間あたり250バーツ(約1,071円)/台で、ガソリンは珍しくほぼ満タンスタートでの同量返し、デポジットはパスポートでした。
雨雲レーダーによると前半は南部で後半は北部に晴れ間が覗く予報でしたので、まず南のカムペーンペット歴史公園、次に北のシーサッチャナーライ歴史公園、時間と元気が残っていれば西のスコータイ歴史公園と巡って行く計画にしました。合計290kmなので札幌から日帰りで旭川ラーメンを食べに行く感覚ですね。
カムペーンペット歴史公園
田舎なので信号も走行車両も少なく、ルートもシンプルに広く綺麗な101号線を南下するだけですので、とても楽しく気持ち良く走ることができます。
アランニック地区とチャーガンラーオ地区があり、それぞれ片方なら100バーツ(約429円)でセットだと150バーツ(約643円)/人、公園内はバイクの乗り入れも可能で20バーツ(約86円)/台。意外と広いのでバイクでそのまま回るのがオススメです。
北側からアクセスしたのでアランニック地区からのコースとなりました。
まずはワットチャーンロープ。基壇の周囲を68頭の象が取り囲むデザインはアユタヤなど他では見られない形式で、個人的にこの地区のハイライトでした。
ワットシンは風化した仏像がポツンと寂しげ。
ワットプラシーイリヤーボットは思ったより崩壊が進んでいるなと思ったら勘違い。これは遊行仏の面で実は他に涅槃仏・座仏・立像が4面に配置されており、その中でひとつだけ原型を留めた立像がパンフレットなどの表紙を飾っていたのでした。何事も予習って必要ですね。
続いてチャーガンラーオ地区は数こそ少ないものの大きめのものが多く、見応えとしてはこちらの方が上に感じました。
ワットプラケオはカムペーンペット歴史公園の中でも最大級の大きさで、かつてエメラルド仏が安置されていたと言われています。
ワットプラケオとエメラルド仏と聞けばバンコクのワットプラケオに思い至る方も少なくないと思いますが、ここカムペーンペットのワットプラケオとバンコクのワットプラケオには繋がりがあるようです。
エメラルド仏の起源ははっきりしないもののインド製で、戦乱でスリランカ、交易でカンボジア、紆余曲折あってアユタヤへと移り、ここカムペーンペットのワットプラケオに安置されたそうです。その後、内乱で行方が分からなくなるもチエンライのワットプラケオで発見され、チエンマイとラオスを経て戦乱でバンコクへと移り、ラーマ1世が設置したスコータイ様式の寺院であるワットプラケオに安置されて現在に至るそうです。
帰り道、スコータイ新市街に帰着という手前くらいでガソリンが心許なくなったので給油。91ことレギュラーは扱っておらず互換品的な何か(日本にも昔あったバイオエタノール燃料の類?)になるとのことで、95ことハイオク満タンで115バーツ(約493円)/台ほどでした。
シーサッチャナーライ歴史公園
こちらも信号も走行車両も少なく、ルートもシンプルに1195号線と1201号線を北上するだけですが、広くもない田舎道でマイペースな車両が多くてリズム感が悪くてノれない感じって言うんですかね。走るというより移動という括りになる感じです。
入場料は100バーツ(約429円)/人で、整備された自然公園内に遺跡が点在する感じになっていて、こちらはバイクの乗り入れはできません。敷地はかなり広いので、全制覇を目指す方はチケット売り場で自転車をレンタルした方が現実的だと思います。
正面入り口から入ってすぐに目にするのがワットナーンパヤー。近年では観光客の安全と遺跡の保護の観点から柵の外から眺めるだけという遺跡も多いですが、スコータイでは立ち入って歩き回って上って下りて見られる体感型の遺跡が多いです。
このシーサッチャナーライ歴史公園でのハイライト的な遺跡は真ん中の通り沿いに並んでいますので、とくに徒歩などの場合、このワットナーンパヤーから曲がって奥へ回り、残りは余力でというのも現実的かと思います。
こちらはワットチェディチェットテーオ。他であまり見ない感じのバリエーション豊かな33基の仏塔が並ぶ個性的な景観で、ちょっと飽きが来ている方にも楽しめる遺跡です。
そしてワットチャーンローム。1層目の基壇を39頭の象が取り囲み、2層目の基壇は20箇所の窪みに坐像が収められています。こちらも2層目まで上れますので、上れるうちは遠慮なく上っておきましょう。
シーサッチャナーライ歴史公園は観光客の姿もほとんどありませんでしたので、静かにのんびりと散策するのには最適で、個人的にはカムペーンペット歴史公園よりもこちらの方が好みでした。
そして再びスコータイ新市街まで戻ったのが17:00、さらにスコータイ歴史公園を回るには時間が足りなさそうというのはちょっぴり言い訳で、そろそろ尻も痛いし遺跡はもうお腹いっぱいだったので割愛。近場で91ことレギュラーを満タン給油して95バーツ(約410円)/台ほど。
宿でバイクを返却した後は、私たち自身にはBeer Changを満タン給油してスコータイでのプチ・ツーリング終了です(笑)