東南アジア周遊の4カ国目、シンガポールからマレー海峡を隔てたインドネシアはスマトラ島のお隣、南半球のジャワ島へとひとっ飛びです。

インドネシアと言われてピンと来ない人でもバリ島ならば知っているというくらい、日本ではバリ島の人気が独り歩きしていますし、私たちもバリ島は大好きですが、その前に行ってみたかったジョグジャカルタに向かいました。

記載内容は2012年3月時点のものです。ご旅行の際は最新の情報も合わせてご確認下さい。

目次

【インドネシア共和国(Republik Indonesia/Republic of Indonesia)】

通貨はルピア(Rpと表記)で、記事中はルピアと記載します。 2012年3月現在のレートは1ルピアが0.009円強ですので、日本円へは『ゼロを2つ取る』くらいの換算で、10,000ルピアなら100円弱ですね。

※桁が多くなるため千単位で語られる場面も少なくありません(10,000ルピアであれば10Kや10など)。

2012年3月15日

バリ島には行ったけど…世界を股にかけるビジネスマンならジャカルタ出張の一つでもあったりするのかも知れませんが、インドネシアってバリ島にしか行ったことがありません。

バリ島から西に600kmほど、ジャワ島中部のジョグジャカルタ(Yogyakarta)近郊にはプランバナン寺院群(Candi Prambanan/Prambanan Temple Compounds)とボロブドゥール寺院遺跡群(Kompleks Candi Borobudur/Borobudur Temple Compounds)という2つの世界遺産があります。

バリ島から日帰りツアーでも行けますが、当然、費用と時間が馬鹿にならず…かと言って、日本から行くとなるとそれもそれで乗り継ぎやら時間も費用もかかり機会がありませんでしたが、シンガポールからはLCCの直行便でサクッと行けるとあり、経路に組み入れたのでした。

ジョグジャカルタへ

アジスチプト国際空港 アジスチプト国際空港

インドネシアエアアジアQZ7643便は定刻運行で2時間強でインドネシアのアジスチプト国際空港(Bandar Udara Internasional Adisutjipto/Adisucipto International Airport)へと着陸。

インドネシアへの入国にはビザが必要ですが、空港でアライバルビザが取得できますので、まずはVISA ON ARRIVALのカウンターに寄り、30日間有効な観光ビザを$25(約¥2,075)で取得します…と言うより買いますと言った方が近いですが…。

アジスチプト国際空港から市街への移動

ジョグジャカルタはトランス・ジョグジャ(Trans Jogja)というバスが要所を結んでおり、それぞれ循環線で料金はどこまで乗っても一律Rp3.000(約¥28)と安くて分かりやすく、最寄りのバス停に行けば、最悪、遠回りでも乗り継いで行けます。

とりあえず空港のバス停に行ってみると、スタッフらしき人に声をかけられたので、マリオボロ通りのホテルまで行きたく「マリオボロ」と告げると「待ってて」的なジェスチャーの後、後から来た1A線のバスに「これだ、乗れ乗れ、マリオボロね」的に案内されて車内へ。

30分ほど走って、そろそろかと思ってキョロキョロしていると、まもなく運転手も目線を送ってくれつつ「マリオボロ」と…インドネシア語でのアナウンス中どこがバス停名なのかも聞き取れずに居たので、こういう心遣いは本当にありがたいです。

プランバナン寺院群へ

ホテルにチェックインを済ませて荷物を置いたら、早速、プランバナン寺院群に出かけます。

空港からも乗った1A線に再び乗り込み40分ほど、空港を過ぎて終点のプランバナンのバス停から徒歩15分ほどでプランバナン寺院群に到着です。

プランバナン寺院 プランバナン寺院

入場料は$13(約¥1,079)となかなかの料金設定ではあります…。

ムスリムの多いインドネシアですが、プランバナン寺院群はヒンドゥー教寺院と仏教寺院であり、中心となるプランバナン寺院はインドネシア最大のヒンドゥー教寺院です。

仏像 仏像

仏塔内部には仏像が祀られていたりと遺跡好きならば楽しめますが、割とこじんまりしていて案外と早く回れてしまう感じです。

開けた公園的に整備されており、ぶらぶらと散策するには良い感じですので、ツアーとかで気合を入れて見に来るよりは、バスで簡単に安く来られますので、ふらっと気が向いて覗きに行くのが良いかも知れません。

2012年3月16日

ボロブドゥール寺院遺跡群へ

翌日、3月16日、ホテルをチェックアウトして荷物を預け、おなじみトランス・ジョグジャでギワンガン・バスターミナル(Terminal Giwangan)まで向かいます。

ホテルのフロントのお姉さんが○線バスで○○○まで行って○線バスに乗り換えると早いと教えてくれ、その通りにスムースに行けたのですが…乗り換え情報を忘れてしまいました…。

ギワンガン・バスターミナルでは、おっさんが声をかけてきますので「ボロブドゥール」と言えば「あっちだ」と指さされ、指さされた方のおっさんに「ボロブドゥール」…と数回で目的のバスに辿り着きます。

エアコンなしで窓と扉を全開で走るボロいバスですが、こちらは外国人料金Rp20.000(約¥185)しっかり持って行かれます。

隣に座っていたローカルの女の子から英語で話しかけられ、彼女の降りぎわにも「良い旅を」なんて言われ、思わず夫婦して「Thanks, ひゃぁ、カワイイね!」なんて言っていたら“kawaii”は世界進出を遂げていたようで、思いっ切りはにかまれた驚きと気恥ずかしさ///

1時間30分ほどでボロブドゥール・バスターミナル(Terminal Borobudur)に着き、遺跡の方へ歩き出そうとするとオート三輪『バジャイ』のおっちゃんに呼び止められます。

今日は暑いし遺跡までは3km以上あってしんどいから乗らないか、と。

iPhoneの地図を見せ「せいぜい1kmじゃん」と返すと「知ってるなら先に言ってよ人が悪いなぁ」的に肩をバンバン叩いてひとしきり大爆笑してから「バイクに気をつけてね」だって、憎めないなぁ(笑)

ボロブドゥール寺院 ボロブドゥール寺院

入場料は$15(約¥1,245)です。

カンボジアのアンコール遺跡群、ミャンマーのバガン遺跡と並び、世界三大仏教遺跡として数えられる世界最大級の仏教寺院であり、ピラミッド的などっしりとしたフォルムは非常に存在感があり、ちゃんとした広角レンズじゃないとフレームに収まりきりません!

仏塔 仏塔

上層には幾つもの仏塔があり、穴から手を伸ばして中に収められた仏像に触れることが出来たらご利益があるとか…結構な無理をしないと届かないので頑張りましょう(笑)

日の出がテッパンらしく、この昼過ぎの半端な時間帯には観光客がほとんど退けており、じっくり見て回ることができました。

帰りは逆順で「ジョグジャ」連呼でギワンガン・バスターミナルに戻り、ホテルで荷物をピックアップして空港へと向かいます。

ジョグジャカルタから国内線で移動する場合は空港使用料としてRp35.000(約¥323)を支払う必要があります。

なお、国際線で出国する場合は出国税としてRp100.000(約¥921)を支払う必要がありますので、出国される場合もルピア紙幣を少し残しておくと便利です。

バリ島へ

ライオン・エア ライオン・エア

ライオン・エアJT0568便は定刻運行で2時間半ほどでバリ島のングラ・ライ国際空港(Bandara Internasional Ngurah Rai/Ngurah Rai International Airport)へと着陸。

こうして見ると、LCCには遅延・欠航は確かにありますが、意外と定刻運行であることも多い感じですね。

深夜着で抗うすべがなく、到着ロビー左手のエアポートタクシーで手を打ち、クタのグラウンド・ゼロの近くのホテルまでRp50.000(約¥461)で移動です。

クタの街 クタの街

2012年3月17日〜3月19日

バリ島ではゆっくりしよう、むしろ「何もしないをしに行こう」と思っていましたが、本当に近所を散歩して飲んでプールに浸かって飲んで食べて飲んで寝て…という数日間。

BINTANGビール BINTANGビール

他の国でも街を歩いていると、数メートルごとにタクシーから声をかけられて、それを断る度に「なぜ乗らない?どこか行くんだろ?旅行者なら金あるだろ?ケチってないで乗れよ!」と食い下がられ、モヤっとした気持ちが残りますが、インドネシアの場合は散歩という概念が通じて、無目的に歩いていることを理解してもらえるのがありがたいです。

断るなら「Tidak (ティダッ) mau (マウ) , jalan (ジャラン) -jalan (ジャラン) .」とかで「いらないよ、散歩中だからね」そんなニュアンスが伝わり「そっか散歩か、OK」と全く波風立たずに終われます。

それと、バリでの公用語はインドネシア語ですが、ローカルの間ではバリ語も使われており、しばしば使う「ありがとう」の「Terima (トゥリマ) kasih (カシー) .」の代わりに、バリ語で「Matur (マトゥール) suksema (スクスム) .」と言ってあげると「おっ、バリ語じゃん!」と相手との距離がグッと縮まります。

略して「スクスム」でも通じますし、「Thank (サンク) you (ユー) 」の8倍くらい感謝が伝わる気がしますよ。

2012年3月20日

過ぎてしまえば早いもので、いよいよ帰国の日も目前…って、もともと帰国旅だった訳ですが…折り返して帰るルートへと向かいます。